健康診断

近年では人間だけではなく獣医学の向上により、ペットの平均寿命も飛躍的に延びてきています。そのため最近では高齢のペット特有の病気なども多くみられがちです。その中でも心臓疾患(心臓病)が多くなってきています。その他にも泌尿器疾患や腫瘍疾患なども多くみられます。心臓疾患では初期の段階だとあまり症状を出さずに病気の末期になる寸前まで元気にしていることが多いので、飼い主様も気付かずに気付いたときには手遅れといったケースがほとんどです。
そうならないためにも普段の生活の中で、ちょっとした変化にも気付いてあげられるようにしてあげてください。また、ペットの病気の早期発見のためには、健康診断を行うことをお勧めいたします。
ペットは言葉をしゃべれませんので、普段の生活の中での変化に飼い主様が気付いて、定期的な検査などで早期発見・早期治療を心がけてください。

このような症状の場合は、心臓病の可能性が高いです。
◎ よく咳をする。息切れを起こす。
◎ 喉の詰まったような仕草をする。
◎ 運動をいやがる。歩くのをいやがる。疲れやすくなっている気がする。
◎ あまり動かなくなる。よく寝ている。

心臓病検査

心臓病は、初期段階では症状が少なくとても分かりにくいため、飼い主様が気付かれたときにはすでに症状が進行しているケースも少なくありません。そのため当院では、定期的な健康診断や心臓病検査をお勧めしています。
心臓病と一言で言っても、動脈管開存症・肺動脈狭窄症・大動脈狭窄症・心房中隔欠損・フィラリア症・心室中隔欠損・僧帽弁閉鎖不全・肥大型心筋症・三尖弁閉鎖不全・拡張型心筋症など様々な病気が存在しています。それぞれ原因も治療の治療の仕方も違うのでもちろん検査方法も異なってきます。検査は必要に応じて様々な検査を組み合わせて行います。
そのためにまずは問診を行い、ここ最近のペットの症状や行動などを飼い主様より詳しくお聞きしながら聴診器を使い心音や呼吸音に異常がないか聴診したり触診などの身体検査を行います。そして必要があればさらに精密検査を行っていきます。

各種検査

超音波検査(エコー)

当院が力を入れている超音波検査(エコー)です。
GE社のVivid S6で、Bモード、PW、CWはもちろん、組織ドプラーまでできる優れものです。近年のデジタル化で画像処理の技術がより高度により高速になって、胸壁の上からリアルタイムに心臓の弁の動きや筋肉の収縮が観察できます。


レントゲン検査

レントゲン検査を行うことで臓器の位置や形状、大きさ、または、身体の構造などが分かります。心臓病と関連のある肺や気管などの状態を検査します。最近ではデジタルレントゲンが主流になり、昔にくらべより細かい診断が可能となっています。


心電図検査

心臓が出している電気的信号を心電図によりチェックすることで心拍数や心調律を検査して不整脈の有無を診断することができます。