循環器専門外来、心臓病検診

症状を訴える事のできないペットの 心臓病の診断や進行状態を把握する事ができます。

診察担当は、日本獣医循環器学会 獣医循環器認定医が行います。
循環器認定とのチームで、体外循環併用による心臓外科対応

当院での検査後にお出しする報告書の例

診断され治療してても定期検査が必要なの?

ワンちゃんで多く遭遇する老齢にともなう弁膜症は進行性疾患です。(病気の悪化スピードにこそ差はあるものの確実に悪くなっていくものなのです)
したがって早期に発見できたのであればこそ、無症状であればこそ、的確な評価を定期的に行う事が当院では大切だと考えております。

定期的な病態把握には、一時的に診れる病院での検査が全てではなく、日ごろから傍にいられる飼い主様の協力が必須であると当院では考えております。

1)臨床徴候(日常から飼い主様が)
2)検査所見(定期的に獣医師が)
これらを総合的に判断し、治療の複数の選択肢の提示して飼い主様と話しあいながら、治療内容・方針を決めていきます。

飼い主様からの所見も欠かすことのできない大切なポイントであるため、当院では病態に合わせ、飼い主様に家で観て頂くポイントや診る内容を、お伝えしますので、ご安心下さい。

病気の進行の程度や重症度によって、一言に治療といってもその目的が異なる事もあります。したがって、進行性であるのが心臓病の特徴でもあるため当院では3カ月に一度(ヒトで言う1年に一度)の定期的にチェックする事を推奨しております。(もちろん病態により検診間隔は様々ですが。)

どんな検査をするの?

身体検査

聴診や視診、触診などから血液循環状態の把握につながるたくさんの情報を確認していきます。


血液検査

血液の状態、心臓病による二次的な腎臓および肝臓の状態、内分泌の状態などをを確認します。


胸部レントゲン

心臓の大きさのみならず、肺血管系の状態、肺や気管支などの呼吸器の状態を確認します。


心電図

一般に院内では30秒~数分間にわたるモニターを行います。後述しますが、フラフラする、倒れるなどの症状がある場合、ホルタ―心電図へと詳しい検査へ進む場合があります。


血圧測定


心エコー検査

確定診断のみならず、心臓の現時点での機能や病態把握を行うことができます


その他にも状態によっては尿検査や血液ガス分析などの追加検査をしていきます。

当院では、これらの検査結果の報告書をお出ししています。
心疾患を患っている患者は病態の急変の可能性もあり、緊急で他の動物病院に行った際にも、スムーズな対応ができるよう目的としている点もあります。
そのため、報告書は少し難しい言葉も含まれています。
もちろんご説明は分かりやすくを第一にお話ししていきます。

下記のような症状は心臓病を患っている可能性が高いです

<わんちゃん編>
(1)高齢の子。特に小型犬であれば8歳以上では50%以上とも言われてます。
(2)仔犬なのに元気がなく、同腹の兄弟と比べて小さい。
(3)喉にモノを詰まらせたような咳を、運動時や夜中にするようになった。
(4)以前は(3)と限られた時間帯だった咳が安静時もするように長くなってきた。
(5)歯石の多いわんちゃん。
(6)散歩中や興奮時あるいは行動、時間帯に関係なく失神する。
獣医師同士も情報を共有し地域として、物言わぬコンパニオンアニマルのためにより良い治療の選択肢の提示が
できればと願っております。
報告書を基にホームドクターとの連携を図りますので、当院との距離などが心配な方もご安心下さい。 

まずはお気軽にお電話ください

一昔前までは、犬猫の心臓疾患=内科療法でしたが、最近では外科手術による治療の選択肢が挙げられる時代になりました。
下記の循環器認定医の先生方とチームを組み、わんちゃん達の心臓外科手術を実施しております!
心臓外科手術の際には、人工心肺装置を利用した開心術(心臓の内側へのアプローチ)となりより専門性の高い分野となります。

外科手術も、全ての子たちが治療適応とはならず、手術の適応外の症例もあります。
基本的にはかかりつけ医との連携の上で治療方針を決定していきますので、
病態把握も含め、ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談下さい。