心臓性 失神、ホルター心電図、今回のワンちゃんは。。。
2011年07月03日
左写真のように小さな機械を1~3日間つけたまま(ジャケットに収納し着たまま)生活することで、
24時間の心電図を 持続的に記録し、これをコンピュータで解析して診断するのがホルター心電図検査です。
通常の安静時心電図(病院内で数分行う程度)では、現れないような不整脈を見つけるための検査です。
この検査中に、失神のイベントがあれば、その時間の心電図をチェックすることで、より正確な評価ができるのです。
わんちゃんの失神に関して、心臓性のみならず神経性、代謝性など様々な理由がありえます。
今回 3日間の検査を頑張ってくれたワンちゃんは、心臓性(これにもいくつかあり下記参照)の可能性がより疑われたためホルター心電図の精査となりました。
幸い(?) この検査中に失神あるいはふらつきのイベントが3回ほどあり、診断にいたり今後の対応策を決めることができました!
ちなみに心臓性の失神といっても
・器質的心疾患(肺動脈狭窄症や大動脈狭窄症、重度の僧房弁閉鎖不全症、心タンポナーゼなどなど・・)
・肺高血圧症(これに至る過程・疾患も様々・・)
・不整脈(脈が重度に速すぎたり、逆に重度に遅すぎたり、それが交互だったり、)
不整脈一つとっても、さまざまありそのタイプにより対応が変わってくるのです。
失神という症状が起こったタイミングのリズム異常(心電図で記録)を確認できなければ、あくまで推測になってしまいますので。。。